「何です、これは…」



一日の終わり、
その日一番最後に見た光景に、思わずそんな言葉がこぼれる。


12月28日夜、
いつものように寝仕度を終えて、
布団に潜り込み寝返りをうった時だった。
隣に置かれたウォーカーのベッド、その下にそれが見えたのは。


派手にラッピングされ、
大きなリボンを付けた姿、
それは紛う事なくプレゼントのそれだった。



「まさかとは思いますが…」



おそるおそる目を凝らすと案の定、
ご丁寧に自分あてのカードまで挟まれている始末。
間違いなくこれは自身に渡されるプレゼントだった。



まずいものを見た、と思った。
わざわざ隠しているということは当日までの秘密だったのだろう。
それを今見てしまってはサプライズも何もあったものではない。

ならもっと場所を考えて欲しいと思いはしたが、
当の送り主は何も知らずに眠っている。



こうなっては仕方ない。
せめて明日は何も知らないふうを装おうと、そう心に決めた。






自分の誕生日などというものには興味はないが、
まるで自分の事のように心待ちにしているだろう、
彼の気持ちを砕きたくはなかった。








(Fin)

リンクお誕生日SS、というよりも誕生日前夜SSですねコレ(苦笑)
リンアレのつもりですけどアレン寝てるわ、
誕生日SSなのにまだ祝ってもらってないとか色々ありますが(←)
ともかく誕生日おめでとうハワード・リンク!!



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