暖かな陽気は眠気を誘う。
それは彼にとっても例外ではなかった。



「あれ…リンク?」



書庫室の片隅。
声が響かぬようにそっと囁くと、
アレンは向かいに座るリンクの顔を覗き込んだ。
先ほどまで本を読んでいた彼から返事はなく、
本を広げたまま寝息を立てており、時折頭を上下させていた。




書庫室の窓際から差す、暖かな日差しがそうさせたのだろう。
声をかけても彼は起きず、ただ眠っていた。


頬杖をついて眠る顔にかかる髪が陽を受けて光る。
それはまるで木漏れ日のように優しくアレンの目に映った。



「…折角だから、まだ起こさないでおこう」






目の前の彼を起こさないような声で呟く。
もう少しだけ、この木漏れ日を独占しておきたいとアレンは思った。








web拍手用だったリンアレです。
確か部屋の西日がキツイなーってとこから思いついた話だったかと、
情緒もへったくれもあったもんじゃないorz

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