机の上、あちこちに散らばる書類の山。
その乱雑な有り様に眉をひそめて、
目の前に座る主(あるじ)を見下ろす。
当の彼は書類にその白い髪を埋めるようにして一言呟いた。



「…リンク、お腹がすいた」



「まだ夕食までには時間があります」



壁にかかった時計を一瞥して答える。
それを聞いた彼は何とも情けない声を出して、その顔をあげた。



「そんなぁ、腹が減っては戦はできないって言うでしょう?!」



当主としての威厳などまるでない、
駄々をこねるような彼と私の押し問答が続く。


けれど結局折れるのは私の方だった。
空腹の彼には最早何を言っても聞かないし、いつまでも仕事を片付けてくれない。
それに夕食まで待っていたら、本当にこの主は飢えてしまうような気がした。



「しょうがないですね…、今何か作りましょう」



ついに折れた私に、小さな歓声が上がる。



「リンク、お菓子は大盛りにしてくださいね!」



先ほどとは打ってかわってはしゃぐ彼に、
思わず出かけた溜息を抑えて、すかさずその声に答えた。



「…わかりました、」







「主の仰せのままに」









web拍手用だったリンアレ話。
執事なリンクと主人のアレンなネタ話です。
↑って説明しないと分からないという体たらくorz

ブラウザバックでお戻りください。