休暇中の買い出し。
あらかたのものは買い終え、辺りをうろついていた。
ふと目をやると、さっきまで横にいたアレルヤの姿がないのに気付く。


ああまたか、


そう思って振り返ると案の定、
あいつの姿は後ろにあって、街灯に繋がれた犬を撫でていた。



「可愛いね、いい子だね」


「ご主人を待っているのかい?」



とかなんとか言いながら、嬉しそうに犬を撫でている。
そんな顔されると咎めるのも躊躇するというもんだし、
そもそもそんな顔してるお前の方がよっぽど可愛い。
、なんて言葉がつい口をつきそうになったが、
でもまぁこの表情が拝めるならそれも役得かと、
とりあえずは静観を決め込むことにした。





ああそれにしても本当に、




その笑顔は反則だぞ、アレルヤ。






(Fin)
マルチーズ情報故の産物。