陽光の中、静まり返った雪原。
辺りを一望する小高い丘、そこに立つ影が一つ。



肩越しに振り返る雪原。
朱に縁取られた目が見据えるのは、自らが刻んだ足跡。





そしてそれとは反対の方角へ伸びる、
人里へと続く長い長い足跡。

新たな世界に続く、道程の始まり。






「冬の終わり……さて次に訪れるは、」







人知れず低く囁いた声は、風に乗って空へと消えた。







<<<完>>>
ここまでお付き合いくださった方ありがとうございます(土下座)